3回目のゲッスイトリエンナーレ。毎日考えて描くことを掲げてポールを立てたのが1回目、自らの表現を求めてフラッグを上げたのが2回目。そして、今回はフラッグをたなびかせなければならない。
気をゆるすとアトリエ内に「センスがいい」とか「才能がある」といった言葉がはびこる。それがなんたるかを、はっきりと理解しておく必要がある。毎日コツコツと自らの表現に向かって制作していくと、長い時間と年月をかければ、スバラシイ作品を作ることが出来る。が、中には簡単にチャチャッとこなし、短時間で作業ができる者がたしかにいて、それに対する畏敬の念で、センスとか才能とか言いたくなる。しかしチャチャッとであれ、長い作業の結果であれ、出来上がるという事実は一緒。センスや才能という言葉は、毎日コツコツと制作をしていない者、つまり何も出来上がらない者が、自分を擁護しているに過ぎないのだ。
正直いえば、確固たる信念をもってアトリエに参加した方は少ないのではないだろうか。多くの場合、偶然のきっかけからこのアトリエに参加し、その折に絵に魅せられ、ふと、ある時、制作することからたくさんの大切なことを学んでいる自分に気づいたのではないだろうか。
結局日々の制作活動なくして、ポールに掲げたフラッグはたなびきはしない。
さて3回目のゲッスイどうだろう? |